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Webディレクター/デザイナーtakasyiのシネマアーカイブ。単純に観た映画を覚えとく手段のひとつになるメモ書き程度のテキスト。休みの前の日に、夜中遅くまで映画観るのとかたまらんですよね。

アポロ18 / APOLLO 18

APOLLO 18

3

2011年 / アメリカ=カナダ
監督:ゴンサーロ・ロペス=ガイェゴ
脚本:ブライアン・ミラー
出演:ウォーレン・クリスティー / ロイド・オーウェン / ライアン・ロビンズ

18号から20号までは計画自体がキャンセルされたはずなのに、実は18号は月行ってたんだよ!というフェイクドキュメンタリー。
カメラに写り込んだ動く物体、ボロボロになった星条旗、聞いていなかったソ連の探査機、月の石やクレーターに潜む謎、国防総省の本当の目的とは?

8mmフィルム風の映像だったり、船内の固定カメラだったり、耳障りなノイズだったり、一通り本当のドキュメンタリーっぽく見れるんじゃないかと思います。クレーターに入る時に、あんなふうに撮られたらビックリしないわけがない...。

LOOPER / ルーパー

LOOPER

4

2012年 / アメリカ
監督:ライアン・ジョンソン
脚本:ライアン・ジョンソン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット / ブルース・ウィリス / エミリー・ブラント / ポール・ダノ / ノア・セガン / パイパー・ペラーボ / ジェフ・ダニエルズ / トレイシー・トムズ / フランク・ブレナン

まずはやっぱり「未来の自分を現在の自分が撃ち殺す」という近未来SF&タイムトラベルの世界観でもありそうでなかった“アイデア”が素晴らしい。構想は10年みたいだけど、長いことかけてるだけありますね。脚本がとてもしっかりしている。

現在の自分(ヤング・ジョー)と未来の自分(オールド・ジョー)が対面するという現象は、この手のテーマのタイムパラドックスにおけるタブーの代表格だけど、いままでのそんな“常識”なんてお構いなしにヤング・ジョーはオールド・ジョーを殺すべく撃ちまくってます。
この30年後の未来からやってきたオールド・ジョーの目的をヤング・ジョーが阻止するという展開の中で、斬新で先が読めないシーンや映像が次から次へと入ってくる。

オールドとヤング、どちらのジョーにも明確な目的がある。いずれも個人的で自己中心的な目的で話は進行するんだけど、そのために手段を選ばないオールド・ジョーの非人道的な行いは痛々しく、敵のアジトで「ブッ殺すぞー!クソ野郎どもー!」とマシンガンをブッ放すシーンでは、頭がおかしくなったジョン・マクレーンがいきなり現れたのか!?とさえ思うほどで、終盤にかけて“未来のジョー”というよりは、“子供を狙う邪悪なモンスター”のような立ち居振る舞いだった。

一方で、他人とあまり関わりあいを持とうとせず未来の自分のことでさえ「関係ない」と他人のように扱い、LOOPERとしての任務を全うしようと奮闘するヤング・ジョーだったが、サラとシドに出会ってからラストまでの展開や心境の変化などを深く考えると、さらに物語に入り込める。

ジョゼフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリスの2人の俳優が、ダイナーでステーキとスクランブルエッグを注文して見つめ合い、話をするシーンはストーリーの上で重要なのはもちろんのこと、映画史に残る食事の名シーンともなったと思う。カッコ良すぎる。

ジョゼフは特殊メイクでブルース・ウィリスの顔に似せつつ、話し方や癖を徹底的に研究したとのことで、その点だけ見ててもすごく興味深い映画なんじゃないかと思います。

サニー 永遠の仲間たち / SUNNY

SUNNY

4

2011年 / 韓国
監督:カン・ヒョンチョル
脚本:カン・ヒョンチョル
出演:ユ・ホジョン / シム・ウンギョン / チン・ヒギョン / カン・ソラ / コ・スヒ / キム・ミニョン / ホン・ジニ / パク・チンジュ / イ・ヨンギョン / ナム・ボラ / キム・ソンギョン / キム・ボミ / ミン・ヒョリン

韓国とはいえ、どことなくノスタルジックさも感じて、涙腺をちょいちょい刺激されつつ、学生時代の友達に「元気にしてる?」と連絡したくなるステキガーリームービー。現在と高校時代の切り替わりもシームレスでテンポが良い。

ハ・チュナから渡されたビデオを観ているイム・ナミ越しのTVモニターのシーンが忘れられないです。エンドロールもいいね!

バイオハザードV リトリビューション / RESIDENT EVIL: RETRIBUTION

RESIDENT EVIL: RETRIBUTION

1

2012年 / アメリカ
監督:ポール・W・S・アンダーソン
脚本:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ / ミシェル・ロドリゲス / シエンナ・ギロリー / ケヴィン・デュランド / ショーン・ロバーツ / ボリス・コジョー / リー・ビンビン / アリアーナ・エンジニア / コリン・サーモン / ヨハン・アーブ / オデッド・フェール / 中島美嘉

お、おう...。よくもまぁこんなもんを世に出そうと思えるよなぁ...。
ここまで大味っぷりならそれはそれでいいのか。すでにシリーズのファンでもないんでアレですが、見所としては“エロさ”がちょっと復活したのと、ミシェル・ロドリゲスの一般人とアンブレラ特殊部隊隊員のギャップ。

アベンジャーズ / THE AVENGERS

THE AVENGERS

4

2012年 / アメリカ
監督:ジョス・ウェドン
脚本:ジョス・ウェドン
出演:ロバート・ダウニー・Jr / クリス・エヴァンス / マーク・ラファロ / クリス・ヘムズワース / スカーレット・ヨハンソン / ジェレミー・レナー / トム・ヒドルストン / クラーク・グレッグ / ステラン・スカルスガルド / コビー・スマルダーズ / グウィネス・パルトロー / サミュエル・L・ジャクソン

『アベンジャーズ』は、マーベルのシネマティック・ユニバース(スーパーヒーロー映画作品が共有する架空の世界)として製作された『アイアンマン』『ハルク』『マイティ・ソー』『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の各ヒーローが、長官ニック・フェリー(サミュエル・L・ジャクソン)率いる国際平和維持組織S.H.I.E.L.D.(シールド)と呼ばれる組織に集結し、地球侵略を謀る宇宙人種族チタウリの軍団に立ち向かう話となっている。

このイントロダクションの時点ですでに「お腹いっぱい、もう食べれない」という状況にも関わらず、ここからさらに拡張して世界観が広がっていく想像が容易にできる点が『アベンジャーズ』のひとつの大きなポイントかもしれない。

ニック・フェリーは間違いなくまだいろいろ隠しているだろう、別の地域でアベンジャーズみたいな計画が進行してるんじゃないのか、そんなことを思いながらあのラストを受ければ、これから果てしない壮大な世界観が待っていると期待せざるをえない。

脚本と監督を手がけたジョス・ウェドンが『アベンジャーズ』を撮るにあたって参考にした映画は『七人の侍』(黒澤明監督/1954年)、『特攻大作戦』(ロバート・アルドリッチ監督/1967年)、『ブラックホーク・ダウン』(リドリー・スコット監督/2001年)の3作品とのことで、あらかじめ戦争映画にすると話していたそうだが、各ヒーローに標準を当てても、誰一人として“消えてる”ヒーローがいないという点が素晴らしかったです。

“消えてる”というのは、「あれ?そういえばアイツは...?しばらく出てきてないけど...」みたいな、この手の作品ではありがちになってしまいそうな展開がまったくない。どのヒーローたちにも特徴を活かした大きな見せ場があり、すごくバランスがとれている群像劇。特に後半でヒーローたちが入れ替わり立ち代わりクロスするように描かれる戦闘シーンは鳥肌が立ちっぱなしでした。

バイクに乗って遅れて登場してきたバナーがハルクになって大暴れしたときのインパクトはやや強く残ったけど...。

ファンとして特に脳汁が出たシーンを挙げるとすれば、スタークとキャプテンが初めて並んで映ったシーン、ブラック・ウィドウvsホークアイ、フィル・コールソン(シールドのベテランエージェント)の最期、キャプテンのリーダー級の指示、スタークタワーから落ちるスタークがパワードスーツ(マークⅦ)を身にまとうシーン、ハルクがロキ(ソーの義理の弟)をボコボコにするシーン、スタン・リーのカメオ出演、とまぁ月並みになってるかもわかりませんが...。全クレジットが終わったあとの一コマもステキでした。マリア・ヒル(シールドの副長官)もカッコ良かった。今後の活躍にも期待が持てますね。

『アベンジャーズ』を観てない人はここまで読んでることもないと思うんであんまり意味はないかもしれないけど、それらがあくまでも“前提”としてある作品だから、やはりシネマティック・ユニバースの5本は押さえた上での鑑賞を強く推奨しますね。

『アイアンマン』⇒『インクレディブル・ハルク』⇒『アイアンマン2』⇒『マイティ・ソー』⇒『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』って感じで、単純にアメリカでの公開順に観ていくのがベストかと思われます。