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Webディレクター/デザイナーtakasyiのシネマアーカイブ。単純に観た映画を覚えとく手段のひとつになるメモ書き程度のテキスト。休みの前の日に、夜中遅くまで映画観るのとかたまらんですよね。

シーサイドモーテル

シーサイドモーテル

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2010年 / 日本
監督:守屋健太郎
脚本:柿本流 / 守屋健太郎
出演:生田斗真 / 麻生久美子 / 山田孝之 / 玉山鉄二 / 成海璃子 / 古田新太 / 温水洋一 / 小島聖 / 池田鉄洋 / 柄本時生 / 山崎真実

ど田舎の山中にあるのに名前にシーサイドと付くモーテルの4つの部屋での出来事がどこかで交差し関係性を持ってくるお話。
連続で男5人が横切るか否かのシーンは思わず吹き出した。温水が一瞬きかせる睨みが怖い。コールガール演じた麻生久美子は目を見張るものがあるなぁ。節水で水も出なくなったりでボロいけど泊まるとしたら103号室かな。そうか、あのビーチの写真はそういうことだったのか。

シャッター アイランド / SHUTTER ISLAND

SHUTTER ISLAND4

2009年 / アメリカ
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:レータ・カログリディス
出演:レオナルド・ディカプリオ / マーク・ラファロ / ベン・キングズレー / ミシェル・ウィリアムズ / エミリー・モーティマー / マックス・フォン・シドー / パトリシア・クラークソン / ジャッキー・アール・ヘイリー / イライアス・コティーズ

ディカプリオ、良かったです。なんていうか、安心感のある演技とでも言ったらいいのか、“テディ”というあの難しい役回りを自分のものにしてたなぁーと感じました。

と同時に感情移入も出来て、結果的に“テディ”は“どうすることもできない、やりきれない、切なすぎる男”で、最後は自らの意志で行く末を"選択"をすることになるんだけど、そこまでテディの身になって考えることができて楽しめた。

テディの素性が明らかになってからラストにかけてがうまく演出されてるなと感じました。これがネタバレでーす!ドーン!どーでした?で決して終わりじゃない。もっと言うと、ここからが本番です的な。サスペンス的な要素で引き込ませ、舞台背景やロケーションからゴシックホラーの要素も盛り込まれつつのヒューマンドラマなんだなと。

そういう意味ではあのラストは「衝撃」になってくる。どれだけ彼を不憫だと感じたか。「モンスターとして生きるか、善人として死ぬか。」

サマーウォーズ / SUMMER WARS

サマーウォーズ4

2009年 / 日本
監督:細田守
脚本:奥寺佐渡子
声の出演:神木隆之介 / 桜庭ななみ / 谷村美月 / 斎藤歩 / 横川貴大 / 信澤三恵子 / 谷川清美 / 桐本琢也 / 佐々木睦 / 玉川紗己子

インターネットやバーチャル、プログラミングなどといった、ある意味ギークな面も出てきたりしたかと思えば、「ちゃんとゴハンは食べてるのかい?」的なあったかい家族愛を感じる面もある。そのバランスがほどよく取れてて身を委ねれたとでもいうのか、終始安定感を感じました。

例えばネットとかアカウントとかアバターって何?とかサーバーは冷やさないといけないとかっていうリテラシーがいっさいない高齢の人でも「家族」というテーマで充分楽しめる。おばあちゃんの手紙でグッと引き寄せられる。その逆もまた然りで、アニメとはいえすごく幅広い層に向けて繊細に作られてる夏休み映画であり、ゴハンを食べたくなる映画。

サブウェイ123 激突 / THE TAKING OF PELHAM 1 2 3

THE TAKING OF PELHAM 1 2 3

3

2009年 / アメリカ
監督:トニー・スコット
脚本:ブライアン・ヘルゲランド
出演:デンゼル・ワシントン / ジョン・トラボルタ / ジョン・タトゥーロ / ルイス・ガスマン / マイケル・リスポリ / ジェームズ・ガンドルフィーニ / ベンガ・アキナベ / ジョン・ベンジャミン・ヒッキー / ヴィクター・ゴイチャイ

ガーバーとライダー。悪役のトラボルタは生き生きしてるなぁ。デンゼル・ワシントンとのやりとりは緊張感&安定感があって楽しかったです。

その2人をより引き立ててた要因...というわけじゃないかもしれないけど、NY市警の仕事っぷりがお粗末。なぜ車でカネを運んだのか。あんな大事故まで起きちゃって...。走りながらクソをする犬の話。ネズミがきっかけで人が死んじゃいます。

しんぼる

しんぼる4

2009年 / 日本
監督:松本人志
脚本:松本人志 / 高須光聖
出演:松本人志

やっぱり今作は前作『大日本人』を比較対象として入った感じが強いんですが、すごく映画的な仕上がりだなーと思ったのが第一印象。演出だったり、カメラアングルだったり、演技だったり、ロケーションだったり。それでいて、見終わった後の感覚はどこか味わったことのない不思議な感じがした。

それは間違いなく終盤でエスカルゴマンの首がびよ〜んと伸びて相手をブッ飛ばすシーンからラストにかけての壮大かつ怒濤な展開を受けてのものだと思う。加えて、名前も年齢もわかんないパジャマ姿の男と、その男がいる謎の真っ白い密室。そのへんを観客がどうとらえるのか、たぶんそのへんがいわゆる「映画的」に感じた部分なんだと思う。

真っ白な部屋の中で、ちんこのボタンを押すことで、いろんなアイテムが飛び出してくるネタは、松本人志「VISUALBUM」の「マイクロフィルム」がちらちら脳裏をよぎって思い出さずにはいられなかったんですが、その何分間かのシーンで状況やルールを説明なしに把握させるという手法と、松本人志が作り出す映像作品がうまく絡み合ってた気がする。

特にその部屋で展開される“ネタ”も、アイテムとして日本を代表するものであったりして、国内外問わず観客を縛らない仕上がりになっている。日本人じゃないとわからない間であったり、絶妙な笑いであったりが盛られていたのが、もっと言うと松本人志という人物をある程度知ってないとわからないのが“大日本人”だとすると、今回の“しんぼる”は一般的でグローバルな意識を感じる。

「修行」「実践」「未来」という過程を経る中で、その男の行動は神聖な領域へと変化していく。あの空間にはそのような部屋がたくさんあって、「修行」の部屋から出れないヤツとか、引き戸に気付かず「修行」と「実践」の間に閉じこめられちゃうヤツがいるのかも知れない。

奇跡が起きたり、あり得ないことが起こったり、地球の歴史が変わる瞬間って、もしかしたらどっかでこんな風なやりとりが行われてるのかも知れない。男の“しんぼる”をぴゅるんと押して決められちゃってんのかも知れない。