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Webディレクター/デザイナーtakasyiのシネマアーカイブ。単純に観た映画を覚えとく手段のひとつになるメモ書き程度のテキスト。休みの前の日に、夜中遅くまで映画観るのとかたまらんですよね。

かいじゅうたちのいるところ / WHERE THE WILD THINGS ARE

WHERE THE WILD THINGS ARE

5

2009年 / アメリカ
監督:スパイク・ジョーンズ
脚本:スパイク・ジョーンズ / デイヴ・エッガース
出演:マックス・レコーズ / キャサリン・キーナー / マーク・ラファロ
声の出演:ローレン・アンブローズ / クリス・クーパー / ジェームズ・ガンドルフィーニ / キャサリン・オハラ / フォレスト・ウィッテカー / ポール・ダノ

50年近く前から愛されている絵本の映画化とは言え、それは決して子供向きというわけでもない。むしろ吹き替え版でちっちゃい子が観たとして、“着ぐるみ”や“世界観”のビジュアル以外で楽しめてるのか?という疑問すら抱くほど、人間たちがいる世界同様に、かいじゅうたちの世界もデリケートでいろいろな感情がひしめき合っている。スパイク・ジョーンズが「人間関係の難しさを描いている」と語っているように、見せる表情も繊細かつ多彩だ。

とは言っても少年とかいじゅうたちがやってることは思いっきりダッシュしたり、ジャンプしたり、秘密の基地へ連れて行ったり、泥だんごを投げ合ったりで、一般的に見る“子ども”の遊びだ。

しかし、崖まで走りきったあとの夕陽、泥だんご合戦でアレキサンダーが2回だんごをぶつけられるくだり、マックスの雪合戦が伏線となりキャロルが同じことをリピートするくだりなどなど、そんな子どもの遊びを経て大人になった世代でも思わずグッとくるシーンが多々用意されている。それを大いに感じたのはやっぱりあのラストシーンかなー。

ダークナイト / THE DARK KNIGHT

THE DARK KNIGHT5

2008年 / アメリカ
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:ジョナサン・ノーラン / クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベイル / マイケル・ケイン / ヒース・レジャー / ゲイリー・オールドマン / アーロン・エッカート / マギー・ギレンホール / モーガン・フリーマン / エリック・ロバーツ / ネスター・カーボネル

まずは痛烈なインパクトを残してくれたヒース・レジャーの最高の狂演にあっぱれ。そしてご冥福を。

クリストファー・ノーランは完璧なまでに徹底したヒーローアクション映画を作っちゃったなっていうのが大筋での感想。現代的なビジュアルと漫画的な演出のバランスが絶妙で、とても心地よかった。

常に時間に追われる緊迫感の中、アクションも絶えずスピード感があって見応え十分。ジョーカーを殺さない、殺せないバットマン。なぜ正面ではなくダークナイトという裏側のタイトルなのかというところまでそりゃもう徹底されてますよ。

ノーカントリー / NO COUNTRY FOR OLD MEN

NO COUNTRY FOR OLD MEN

5

2007年 / アメリカ
監督:ジョエル・コーエン / イーサン・コーエン
脚本:ジョエル・コーエン / イーサン・コーエン
出演:トミー・リー・ジョーンズ / ハビエル・バルデム / ジョシュ・ブローリン / ウディ・ハレルソン / ケリー・マクドナルド / ギャレット・ディラハント / テス・ハーパー / バリー・コービン / スティーヴン・ルート

まずはあの疫病神みたいなシガー(ハビエル・バルデム)の立ち居振る舞いがハンパない。もう脳裏に焼き付いちゃってしょーがない。最初に保安官を殺すシーンの顔なんてきたらまぁ。夢に出てくる。

コーエン兄弟は作品に出てくる人物のヘアスタイルにも凝ることが多いけど、いままでの中でダントツ1位だよ、あの髪型。

そしてショットガンに空気圧縮の威力をプラスした武器が破壊力抜群でむちゃくちゃ怖い。なんでまぁそんなものを作っちゃったんだか。音も怖い。息をのむシーンがいくつあったことか...!ユーモアがなくておしゃべりが下手くそとか、シガーの設定周りだけでも腹八分目みたいなところもあるなぁ。

一見はひょんなことから大金を手にしたテキサスでウェスタンなモスが、圧倒的な存在感で迫り来る殺人マシーンシガーをかいくぐり、なんとか街から出ようとする逃亡劇のように感じるところもあるけど、いろんな「死」との出会いを提示し、そこで人間はどう立ち居振る舞うかっていうところがちゃんと見えてくる。ベル保安官=観客とすると、シガーは自分たちではどうしよも出来ない突然起こる大災害のように思える。コインの裏・表ですべて決めてきたっていうところもそう思うことに拍車をかけてる。

ラストのベル保安官の夢の話。いままで見てきた話から出てきたそれぞれの想いに対して問いかけてるように感じたし、そのままフワッと幕が閉じる趣向がまた印象深い。

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ / LENINGRAD COWBOYS GO AMERICA

LENINGRAD COWBOYS GO AMERICA

5

1989年 / フィンランド=スウェーデン
監督:アキ・カウリスマキ
脚本:ヤッケ・ヤルヴェンバー / マト・ヴァルトネン / アキ・カウリスマキ
出演:マッティ・ペロンパー / ザ・レニングラード・カウボーイズ / サカリ・クオスマネン

ぐえー!むちゃくちゃー面白れー!度肝を抜かされるくらい一貫してとんがったリーゼントでキメて(犬まで)、とんがった靴を履き演奏する民俗音楽バンドがアメリカへ向かうおとぼけムービー。ツンドラ地帯→アメリカ→メキシコと進む中、だいぶニヤニヤ笑える。浜辺に来たときの2人の仕事とか。ってかもうあのマネージャーのピンハネっぷりがわらけてくる。よくみんなやってたね(途中我慢できなくなってたけど)。もう彼らの腹ペコっぷりが気になって仕方ありませんでした。てかどんだけビール隠してんだよっ!

黒塗りリムジンで走るあの連中たちは画になりすぎてるなー。あのピンハネマネージャー最後なんかカッコイイし。

プラネット・テラー in グラインドハウス / Robert Rodriguez's Planet Terror

Robert Rodriguez's Planet Terror

5

2007年 / アメリカ
監督:ロバート・ロドリゲス
脚本:ロバート・ロドリゲス
出演:ローズ・マッゴーワン / ブルース・ウィリス / フレディ・ロドリゲス / ジョシュ・ブローリン / マーリー・シェルトン / ジェフ・フェイヒー / ステイシー・ファーガソン / ナヴィーン・アンドリュース / マイケル・ビーン / レベル・ロドリゲス

テキサスの田舎街で生物化学兵器に感染し、ゾンビ化した人々にマシンガンぶっ放すハチャメチャB級ゾンビさんストーリー。ムチャクチャおもれー!ロバート・ロドリゲス最高。

ダコタの手首ボキーンって、あぁ...!イタイイタイイタイ!そんなん痛すぎる...!みたいなところで、けどあとからじわじわくる笑いがあったり、ゾンビの妙な身体のちぎれ方とか破裂の仕方とかハンパなくイイです。あと、フィルムが途中で紛失しましたゴメンナサイってことで、話が飛んでます。エル・レイは頭にケガしてて正体も結局わからずじまいだし、JTの店ちょー燃えてるし、「味方は絶対撃つな、何より俺を絶対に撃つなよ!」って、えぇー!結局アイツ撃っちゃってたのかよー!って。すごくイイ。

ローズ・マッゴーワンが片足ガトリング砲ブッ放すの観るだけでもお腹いっぱい。ブルース・ウィルスがぶくぶくゾンビになってったり、タランティーノ、両目グッサーいってます。チェリーだけでもう何本も観たいし、なんと言っても「マチェーテ」がぜひぜひ観たいし、フェイク予告編全部観たい。