cinema | roughtab

Webディレクター/デザイナーtakasyiのシネマアーカイブ。単純に観た映画を覚えとく手段のひとつになるメモ書き程度のテキスト。休みの前の日に、夜中遅くまで映画観るのとかたまらんですよね。

浮き雲 / KAUAS PILVET KARKAAVAT

KAUAS PILVET KARKAAVAT

4

1996年 / フィンランド
監督:アキ・カウリスマキ
脚本:アキ・カウリスマキ
出演:カティ・オウティネン / カリ・ヴァーナネン / エリナ・サロ / サカリ・クオスマネン

本棚買っても並べる本がない、ソファーのローンが残ってんのにSONYのTVを買っちゃう、みたいなかわらなくもないやりくりがいいです。...あれ!?でもリストラされちゃったよ...!?どーすんの!?って具合で話が進んで行きます。

流動的じゃなく静的で、カメラと役者の絶妙な距離感、そして微妙に中心をずらした画角。いいわーカウリスマキさん。台詞も少ないけど、そっから伝わってくるものは遙かに大きい。そして描くフィンランド人がなんていうかちょっと不器用な感じなのが最高です。最初にレストランの厨房で飲んだくれて包丁持ってたヤツが暴れ出すくだりとか最高です。

友達がよく「底辺を極めた者が頂点を極める」とかって言ってるんですが、『過去のない男』『街のあかり』と並ぶ敗者3部作の1つってことで、でも内容としては一番ハッピーに近いんじゃないでしょうか。彼の作品はどれもヤバめですが、この敗者3部作で言うと、うーん、街のあかりか浮き雲かって感じですかねー。

アース / EARTH

EARTH

4

2007年 / ドイツ=イギリス
監督:アラステア・フォザーギル / マーク・リンフィールド
脚本:デヴィッド・アッテンボロー / アラステア・フォザーギル / マーク・リンフィールド
ナレーション:パトリック・スチュワート / 渡辺謙(日本語版)

TVシリーズの『プラネット・アース』を劇場版に再構成した大自然ドキュメンタリー。なんなんですか、あの鳥の求婚ダンスは。ビックリしました。目を疑いました。という感じで、ボクらのまだまだ知らない地球の多様な生命を拝見できるのでぜひぜひ。ブルーレイ見れるんならぜひブルーレイで。鮮明すぎて、そこにいるんじゃないのかって錯覚になっちゃう!?だって毛が1本1本見えるんだもん。

しかしまぁ、平行して一体どーやって撮ってるんだっていうのが常に頭よぎってましたが...。

アイ・アム・レジェンド / I AM LEGEND

I AM LEGEND

2

2007年 / アメリカ
監督:フランシス・ローレンス
脚本:マーク・プロトセヴィッチ / アキヴァ・ゴールズマン
出演:ウィル・スミス / アリシー・ブラガ / ダッシュ・ミホク / チャーリー・ターハン / サリー・リチャードソン

廃墟と化してるニューヨークくらいだったかなぁ、見応えがあったのは...。あのワンコが結局死んじゃったのが残念でした。

インランド・エンパイア / Inland Empire

Inland Empire

4

2006年 / アメリカ=フランス=ポーランド
監督:デヴィッド・リンチ
脚本:デヴィッド・リンチ
出演:ローラ・ダーン / ジェレミー・アイアンズ / ハリー・ディーン・スタントン / ジャスティン・セロー / カロリーナ・グルシュカ / スコット・コフィ / グレイス・ザブリスキー / ダイアン・ラッド / ジュリア・オーモンド / アマンダ・フォアマン / ジョーダン・ラッド / スタンリー・カメル

最高じゃないですかわけわかんないっぷりが。あの顔アップのばあちゃんに始まり、そこらへんの中途半端なホラー映画よかだんぜん怖いですよ、あのカメラワークは。それから思うのは、断片的な軽いデジャヴも交え、めまぐるしくかわるニッキーの1つ1つのシーンのクオリティの高さといい美しさ。これだけでも見応えがあるように思う。

それでもやっぱりマルホ同様、気付くとなんとか繋げよう!繋げよう!としてる自分がいるんですが、ボール繋げないときは得てしてこんなもんだ。というかリンチの場合はそのボールもない状態だけど。もわもわしてるものに形もなにもないわけで、やっぱりそこではそこの楽しみ方がある。ポーランドっていうところもそれがさらに引き立ってて良かったなー。ん、てか自分でも何を言ってるのかサッパリなんですが、結局そういうことなんだと思います。

アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー

4

2007年 / 日本
監督:中村義洋
脚本:中村義洋 / 鈴木謙一
出演:濱田岳 / 瑛太 / 関めぐみ / 田村圭生 / 関暁夫 / 眞島秀和 / 野村恵里 / なぎら健壱 / 松田龍平 / 大塚寧々

あぁー!そうなんのかー!ってか、すでに河崎サンとしてきちんと見せてたじゃないかー!ってなりましたが、伏線もうまく張られてて、前半・後半としっかり見れました。神様を閉じこめるという発想。コインロッカーから聞こえる風に吹かれてはなんだかイイです。でもちょっぴり切なさが残る。「悲劇は裏口から起こる」か...。ところで「広辞苑」と「広辞林」って何が違うの?