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Webディレクター/デザイナーtakasyiのシネマアーカイブ。単純に観た映画を覚えとく手段のひとつになるメモ書き程度のテキスト。休みの前の日に、夜中遅くまで映画観るのとかたまらんですよね。

ブラック・スワン / BLACK SWAN

BLACK SWAN

4

2010年 / アメリカ
監督:ダーレン・アロノフスキー
脚本:マーク・ヘイマン / アンドレス・ハインツ / ジョン・マクラフリン
出演:ナタリー・ポートマン / ヴァンサン・カッセル / ミラ・クニス リリー / バーバラ・ハーシー / ウィノナ・ライダー / バンジャマン・ミルピエ / クセニア・ソロ / クリスティーナ・アナパウ / ジャネット・モンゴメリー / セバスチャン・スタン / トビー・ヘミングウェイ

ダンスのトレーニングに撮影前の10ヶ月ほどを費やしてから臨んだという“バレエ”という点も去ることながら、複雑極まりない感情が揺れ動き、交差し、己と必死に闘うヒロイン・ニナを演じるに当たり、精神面でも相当過酷な役作りを続けていったであろう心打たれる迫真の演技。一目瞭然でした。

『レオン』のマチルダ役で衝撃を受けてから約16年、純真で愛らしい繊細な白鳥と邪悪かつ官能的な黒鳥を女優魂たっぷりでニナを演じた彼女の姿をスクリーンで観ずにはいられない。

レッスン場、楽屋、自宅の部屋、トイレ、バスタブ、電車の窓などなど、主人公であるニナが「鏡」もしくは「鏡の役割に近いもの」に囲まれてるようなシーンが数多く登場する。(撮影も大変だっただろうな...と)

鏡はスリラーやホラーにとって、もはや欠かせない定番中の定番アイテムなのは改めて言うことでもないけど、ニナの場合はそれらに不気味なモノが映り込んでるといった類ではなく、自分自身の心境の変化や自分の知らないもう一人の自分が幻覚的に見える、というのが挙げられる。

物語序盤にレッスン場で自分のダンスを見るために見ている鏡にはなにも変化がないのに、そのレッスンへ向かうために乗った電車の窓には悪魔のようなものが映し出されていた一連の流れはとても印象的でした。

終盤ではその鏡を自ら壊して、破片で自らを刺してしまい、晴れて完璧なブラック・スワンへと変身することになる。ここからラストにかけての映像(ダンス)と音楽と効果音(拍手)には圧倒されっぱなしでした。

口紅とか小物を盗んじゃうくらい憧れだった先輩プリマ・ベス役を演じたウィノナ・ライダーや、自分とはまったくタイプが異なり主役を取られるんじゃないかと怯えてた色っぽいライバル・リリーを演じたミラ・ニクスも良かったです。ニナは寝るときのオルゴールからケータイの着信音までもが「白鳥の湖」。

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