blog | roughtab

Webディレクター/デザイナーtakasyiのウェブログ。日々の出来事や関心ごと・映画・写真・フットボール・Mac・Webデザインなどを中心に日本の片隅から細々と絶賛配信中。

金曜Foot!(2013.02.22) 倉敷保雄さん「フットボール界の興味深い本や翻訳」

Foot!

こんにちは。
これはですねハル・クレメントの小説「20億の針」、原題は「NEEDLS」という本なんですけれども、どんな話かって言いますとですね、ある日2つの宇宙船が南太平洋に墜落します。1つの船には犯人が乗っていて、1つの船には探偵が乗っていました。

彼らは人間ではありません。ゼリー状の体をした、知的生命体。優れた知性と不思議な能力を持っていましたが、なにか動物の体の中に入っていないと生きていけません。ですから、宿主が怪我をすれば中から彼らを治すといった具合に持ちつ持たれつの関係で生きていたという知的生命体なんですね。しかし、宿主を利用するだけの犯罪者がいたということで、探偵がはるばる犯罪者を追って地球にやってきたというSF小説です。
当時20億といわれた人類の誰かに犯人が寄生してしまえば、隠れてしまえば見つけ出すことは難しい。さて、15歳の少年が主人公です。彼と体に入った探偵は、心を通わせながら犯人を探し出すことができるかっていう話なんですね。

で、この東京創芸社文庫の初版が63年、50年くらい前の翻訳です。訳は井上勇さんです。で、これが67年の岩崎書店版です。訳は内田庶さん。で、内田庶さんの翻訳があって、いまこれが買えるのがこちらなんですけども、挿絵が横尾忠則さんから山田卓司さんにかわったもので、訳はかわっていません。つまり67年経っていまでも通用する、少年少女が読んでも楽しいという素晴らしい訳でできているということですね。

ついでに言っちゃうと、こういう本もありまして、ボクこれトラウマになった本のひとつなんですけど「合成怪物の逆しゅう」というタイトルになってるんですけど、いまでも買えます。で、これのオリジナルというかちょっと前に出たのが「合成脳のはんらん」という本でありましてですね、科学は人間を幸せにするはずのものなのに、やるせない結末が待っているという。子供頃トラウマになるかもしれないけども、科学とは何だろう、生きているってことは何だろうってことを考えさせてくれるという面白い本です。

刺激的な本というのは世界にたくさんあります。本当は原語で読むべきものなんでしょうけど、たくさん読みたいから翻訳というのはありがたいものです。読書はコストパフォーマンスの極めて高い娯楽です。フットボールの世界にもたくさんの興味深い本があります。世界中にあります。今日はですね、翻訳家としての顔もお持ちの東本貢司さんをお迎えして、東本さん本も出されたそうなんで、そんな話も聞こうと思います。で、翻訳いかにあるべきかなんてですね、ご講釈も伺いたいと思っています。

では金曜Foot!を始めます。

2013.02.22 [Fri] 放送

category

Football

share

related articles

comments