『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』を109シネマズ川崎にて鑑賞。もちろんここはIMAX3D版で!と息巻いていたものの、オンライン予約もほぼパンパンで、どうしても公開した週末に観たかったという点からやむなく断念。3D版での鑑賞となりましたが、劇場は満席でした。
“マイケル・ベイ”というアトラクションが加速し続ける
撮影はシカゴの12ブロックを閉鎖し、2万人が見守る中で行われたんだ。もちろん大変だった。途方もないくらいヘビーな撮影だった。でも、そのおかげで、これまで誰も見たことのないような映像が生まれたんだ。
via: マイケル・ベイ
マイケル・ベイ、恐るべし。この完全なるヒットメーカーのビジュアルの追求はいったいどこまで行くのか。その先を考えただけでもゾクゾクする。
『トランスフォーマー リベンジ』の時に、あれだけ複雑化した衝撃的な映像の数々に劇場で度肝を抜かれたことが、たいした出来事じゃないんじゃないかと感じさせるくらいのボリュームで、終盤のシカゴでの人間・オートボットvsディセプティコンの大規模な市街戦なんかは、え!?まだやるのか!?ってくらいの勢いで、こっちはもうお腹いっぱいでゲップも出ちゃったりしてる状況なのに、そんなの構わずどんどんどんどん迫ってきます。
加えて今作では、兵士たちが降下するシーンで3Dカメラを構えながら一緒にダイブしてスカイダイビングの疑似体験をさせてみたりだとか、まるでムササビかのようにスイスイーっとビルの合間を飛ばせてみたりだとか、ロボット以外でもとても手の凝った演出が目立ちました。
ある程度このへんの要素は求めて劇場に足を運んでるわけですが、はるかに想像以上のモノでした。エンターテイメントとして大満足。ちなみに破壊した車の数は532台なんだそうです。
サムの周りの演技派俳優たちがもたらすバランス
ストーリーとしては、アポロ月面着陸の裏側ではいったい何が!?的な導入部で、歴史上の出来事を用いた構成は引き込まれやすいし好印象でした。誰しもが持つ、月や宇宙への興味や想いの部分をくずぐり、実際のアポロ11号の乗組員を登場させたり、ケネディ大統領とのやりとりもとても上手に興味深く作られてたなぁ。
話が終盤へ進むにつれやっぱりダレちゃった印象。「え?話飛んでね?」みたいなのもありましたが、すでにそのころの焦点は大都市での激戦という部分に当たってるので、どーでもいいっちゃどーでもよかったです。もっと的確に言うと、どーでもいいやとも思うヒマもないくらいの映像体験をしてたから、ってところでしょうか。
それでも、脚本家協会のストと重なって早く脚本を仕上げなきゃいけなくなったエピソードがある前作よりはきちんとまとまってはいた気がします。
そういう意味では、サムの周りで関わるキャストたちが豪華。ジョン・マルコヴィッチがこれまたいい具合?と言ったらいいのか、サムが入社する会社の上司役で怪演っぷりを披露。彼の台詞も「私を驚かせてみろ」など、印象に残るものが多かった。もうちょっと最後まで絡んで見たかった気もしますが、あまりにもその怪演が目立ってインパクトを与えちゃうのもアレか。
3作連続で出演し今作も活躍が目立ったジョン・タトゥーロといい、国家情報長官として登場したフランシス・マクドーマンドといい、このキャストだけにスポット当てたらコーエン兄弟のブラックコメディ寄りの新作か!?と思わせるような勢いでしたが、このバランスの取り方はけっこう好きだったりします。
あと結局心残りになったのが、こんな映像体験をIMAX3Dでできなかったこと。そのへんの信念は貫くに限りますね。混んでてダメだったとかそんなの関係ない。アホかおれは。IMAX劇場が近くにある方は100%、IMAX3Dで鑑賞するのがいいと思います。
あと、やっぱり言っときたい、バンブルビー可愛すぎる。
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