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コーエン兄弟『トゥルー・グリット』鑑賞

TRUE GRIT

ユダヤ人教授ラリーの人生崩壊ムービー『シリアスマン』に続き、コーエン兄弟の『トゥルー・グリット』を観てきました。

名作『勇気ある追跡』を“新たな作品”と位置付け再映画化

冬の寒さのなか、少女がたったひとりで父親の敵を討つ旅に出たことを人々は信じようとしない。しかし、それは実際に起きたことである。

via: チャールズ・ポーティス著「トゥルー・グリット」

TRUE GRIT 2

1968年にアメリカのザ・サタデー・イブニング・ポスト紙で連載が始まり、その当時に生きた人々の“アメリカ魂”を描いてベストセラーとなったチャールズ・ポーティス著の小説『トゥルー・グリット』は、翌年の1969年にジョン・ウェイン主演で映画化(『勇気ある追跡』原題:True Grit)もされ、不朽の名作となる。

物語は父親を殺された14歳の少女マティ・ロスが犯人捜しを固く決意し、初老の大酒飲み連邦保安官ルースター・コグバーンと若いテキサスレンジャーラビーフと共に追跡の旅に出るというもので、これらを自らの"追跡”というテーマに通じてジョエル&イーサン・コーエンがより原作に近い格好で再映画化に挑んだ。スティーブン・スピルバーグも製作総指揮に名を連ねている。

TRUE GRIT 3

とはいえコーエン兄弟は「僕らが作るのは映画のリメイクではない。チャールズ・ポーティスが書いた原作の新たなバージョンを作るんだ。」と主演でルースター・コグバーン役のジェフ・ブリッジスに話したという。

『トゥルー・グリット』は今回のコーエン兄弟の作品が初見だったので、ジョン・ウェイン主演のもぜひ観てみたいと思うんですが、全体を通して直感的で文学的な印象を受けつつ、“彼らのいつものリズム”はしっかりと感じることが出来た。『ノーカントリー』が“追われる側の緊迫感”だとしたら、『トゥルー・グリット』は“追う側の緊迫感”を充分楽しむことが出来た。

コーエン兄弟の映画には『ビック・リボウスキ』以来の登場となったジェフ・ブリッジスのコグバーンっぷりったらなかった。パンを投げて撃つシーンは完全に酔っ払ってたとしか思えない。最初は2人からバカにされたり、小屋を訪ねるシーンも気の毒だったけど、どんどん距離が遠くなる射撃を決めちゃうラビーフを演じたマッド・デイモンも光ってました。そして1500人のオーディションから選ばれたマティ・ロス役の新人女優ヘイリー・スタインフェルド。旅に出る前の商談シーンとか圧巻だったなぁ。彼女の今後がすごく楽しみです。

category

Movie

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